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2020年8月1日土曜日

『遠海事件』「第五章」#7 契約事項

【ネタバレ】詠坂雄二『遠海事件 佐藤誠はなぜ首を切断したのか?』(光文社文庫)「第五章」検証第7回



今回は「第五章」7回目、阿比留がビデオ店の店員に佐藤誠の情報を見せてくれと言っている場面です。カメラの記録は残ってないのか尋ねている場面までです。


以下ネタバレもありますので作品読了後にご確認ください。


【四六判のみ】…文庫では削除。削除部分が文庫のどこにくるかも記載しています。
【文庫のみ】…文庫書き下ろしです。
【文庫→四六判】…四六判ではこうだった(カッコ内は文庫のベージ数です)。
というように書いていき、必要なところは解説も加えます。重要な部分は太線にしています。

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「第五章」#7

【文庫→四六判】「会員カードを作っているなら、こいつに記録が残ってるはずですけどね。ただ、部外者には見せられないんです」(p145)→「会員カードを作ってるなら、データが残ってるはずですけどね」「なら調べてくれ」「部外者には見せられないんです」

【文庫→四六判】阿比留はカウンタに身を乗り出し、真っ向から睨みを利かせた。(p145)→真顔で言う店員に、阿比留はカウンタへ身を乗り出し、真っ向から睨みを利かせた。

【文庫→四六判】「殺人事件の捜査なんだよ。(p145)→「あのな、これは殺人事件の捜査なんだよ。

【文庫→四六判】そっちの下らない規則に付き合っている暇はねえ!」(p145)→そっちの下らない規則に付き合っている暇はねえんだ!」

【文庫→四六判】「下らなくても契約事項ですから」(p145)→「下らなくても契約事項なんです!お客の情報を外部に開示しないっていうのは

【文庫→四六判】むうと機嫌悪く言い放ち、店員は再び受話器を取った。「取り敢えず、店長に確認してみます」(p145)→むうと機嫌悪く言い放ち、店員は受話器を取った。「とりあえず店長に確認してみます」

【文庫→四六判】ディスプレイに人差し指を突きつけて頷いた。(p146)→ディスプレイに指を這わせて頷いた

【文庫→四六判】確かにいますね。午後五時五十三分、サトウマコト。……会員カードを作ってます。これ、僕が受けてるなあ」(p146)→確かにいますね。午後五時五十三分、サトウマコト。会員カードを作ってます。僕が受けてるなあ」

【文庫→四六判】「二十六歳男……あぁ、ぼやっと覚えてますよ。痩せてて雰囲気のない人でしたけど」(p146)→「二十六男あぁ、ぼやっと覚えてますよ。何か、痩せてて雰囲気のない人でしたけど」

【文庫→四六判】天井の隅に監視カメラがあった。(p146)→天井の隅に監視カメラが見えた

【文庫→四六判】「映像記録は残ってないのか」(p146)→「カメラの記録は残ってないのか」


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ご覧いただきありがとうございました。

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