【ネタバレ】詠坂雄二『遠海事件 佐藤誠はなぜ首を切断したのか?』(光文社文庫)「第六章」検証第13回
今回は「第六章」13回目です。
阿比留が警視庁をあとにし、かつて訪れたビデオ店、トライロック藤咲店へ行く場面です。そこで佐藤誠がアリバイに利用した人物の携帯に電話をかけ、その後パレス遠海へ車を走らせた場面になります。
ちなみにこの約3ヶ月後、月島凪は月島前線企画を畳みます。
以下ネタバレもありますので作品読了後にご確認ください。
【四六判のみ】…文庫では削除。削除部分が文庫のどこにくるかも記載しています。
【文庫のみ】…文庫書き下ろしです。
【文庫→四六判】…四六判ではこうだった(カッコ内は文庫のベージ数です)。
というように書いていき、必要なところは解説も加えます。重要な部分は太線にしています。
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「第六章」#13
【文庫→四六判】遠海市に戻れたのは陽が傾いてからだった。(p198)→地元に戻れたのは陽が大きく傾いてからだった。
※阿比留の地元ということになるのでしょか。
【文庫→四六判】阿比留は刑事課へは連絡を入れず、そのままかつて訪れたビデオ店の住所へ向かった。(p198)→阿比留は刑事部屋へ連絡を入れず、そのままかつて訪れたビデオ屋の住所へ向かった。
※トライロック藤咲店のことです。藤咲という名が、遠海市内にある地名ということが判ります。
【文庫→四六判】公務中に駐禁のタグを付けられたことを思い出して駐車場へ車を停め、しばらくその一帯で聞き込みをしてみたが、ビデオ店が一年以上前に潰れたことと、(p199)→数秒迷い、公務中に駐禁のタグを付けられたことを思い出して、駐車場へ車を入れた。そして一時間程その一帯で聞き込みをしてみたが、ビデオ屋が一年以上前に潰れたことと、
※逆算すると18時ころビデオ店へ到着したとなります。
時系列一覧表も、夕方→18時ころと修正しました。
【文庫→四六判】名前は覚えているものの、連絡先は判らないという。(p199)→名前は覚えているものの、住所も連絡先も知れないと言う。
【文庫→四六判】取引は綺麗なものでした」(p199)→取引はそりゃあ綺麗なものでした」
【文庫→四六判】車に戻ったころには七時を回っていた。(p)→駐車場に戻った頃には七時を回っていた。
【文庫→四六判】阿比留は携帯を取り出し、佐藤の携帯に残っていたという、(p199)→阿比留はそれらをはねつけて携帯を取り出し、佐藤の携帯に残っていた、
【文庫→四六判】阿比留は舌打ちを零した。闇風俗に使われている以上、携帯は飛ばされたのだろう。(p199)→阿比留は舌打ちを零す。闇風俗に使われている以上、番号は飛ばされたのだろう。
【文庫→四六判】だがその前にと思い、車を走らせた。(p199)→だがその前にもう一件と思い、車を走らせた。
【文庫→四六判】着いてすぐ、(p199)→だが着いてすぐ、
【文庫→四六判】少なくとも外見は変わっていない。(p200)→少なくとも外装は変わっていない。
【文庫→四六判】防犯カメラに映らずマンションに侵入する経路として(p200)→防犯カメラに映らずマンションへ侵入する経路として
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ご覧いただきありがとうございました。
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