【ネタバレ】詠坂雄二『遠海事件 佐藤誠はなぜ首を切断したのか?』(光文社文庫)「第五章」検証第13回
今回は「第五章」13回目です。
引き続き水谷と時野が首切りの理由を話しているところから、新村と佐藤が法事から帰ってきたところまでになります。
以下ネタバレもありますので作品読了後にご確認ください。
【四六判のみ】…文庫では削除。削除部分が文庫のどこにくるかも記載しています。
【文庫のみ】…文庫書き下ろしです。
【文庫→四六判】…四六判ではこうだった(カッコ内は文庫のベージ数です)。
というように書いていき、必要なところは解説も加えます。重要な部分は太線にしています。
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「第五章」#13
【文庫→四六判】細工していたとしても、警察が世間に隠せる程度のものしかないってことだ。(p154)→捜査陣が世間へ隠し通せる程度のものでしかないってことだ。
【四六判のみ】人を殺すなんて大変なことだし、これだけの計画犯罪ならなおのこと、犯人は考えてやったはずだしね。(文庫p154の15行目”程度のものしかないないってことだ。”の直後に入る)
【文庫→四六判】その気になればもっと派手な飾りだって施せたはずなのに、(p154)→その気なら隠しきれない飾りだって施せたはずなのに、
【文庫→四六判】「じゃ、話題にはしたかったけど、(p155)→「話題にはしたかったけど、
【文庫→四六判】犯人にとっては、やればやるほど手がかりを増やして、捕まる可能性を高めてしまう」(p155)→やればやるほど自分が捕まる可能性を高めてしまう」
【文庫→四六判】「そう。やらないで済むならやらないほうがいい」(p155)→「そう。本当はしない方がいい」
【文庫→四六判】「それもまた定番の結論だけど、それなら署名でも残せばいい。(p155)→「それもまた定番の結論だけど、違う。もしそうなら、それこそ色々やるさ。
【文庫→四六判】言葉はドアの開く気配に遮られた。(p155)→言いかけた言葉はドアの開く気配に遮られた。
【文庫→四六判】万引き犯に懸念させる程度にはっきりと。(p155)→けれど万引き犯を懸念させる程度にはっきりと。
【文庫→四六判】入ってきたのは新村と佐藤だった。(p155)→だが入ってきたのは新村と佐藤だった。
【文庫→四六判】ともに喪服姿で、法事の空気を漂わせている。(p155)→共に姿は喪服のまま、法事の空気を漂わせている。
【文庫→四六判】塩が欲しいと思う時野に、新村がお疲れと言った。(p156)→塩が欲しいと思う時野へ、新村が片手を挙げてお疲れと言った。
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ご覧いただきありがとうございました。
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