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2020年8月20日木曜日

『遠海事件』「第六章」#2 阿比留と沢木

【ネタバレ】詠坂雄二『遠海事件 佐藤誠はなぜ首を切断したのか?』(光文社文庫)「第六章」検証第2回



今回は「第六章」2回目です。
引き続き阿比留が警視庁の沢木と話をしている場面です。


以下ネタバレもありますので作品読了後にご確認ください。




【四六判のみ】…文庫では削除。削除部分が文庫のどこにくるかも記載しています。
【文庫のみ】…文庫書き下ろしです。
【文庫→四六判】…四六判ではこうだった(カッコ内は文庫のベージ数です)。
というように書いていき、必要なところは解説も加えます。重要な部分は太線にしています。


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「第六章」#2


【文庫→四六判】……できれば阿比留さんにも協力していただきたいのです。(p177)→……出来たら阿比留さんにも協力していただきたいのです。

【文庫→四六判】協力を頼むだけでなく、(p178)→相手は協力を頼むだけでなく、

【文庫→四六判】縄張り意欲が時に方針さえ左右する組織では異例の申し出だ。(p178)→縄張り意欲が強く方針を左右する組織では異例の申し出だ。

【文庫→四六判】「……佐藤誠が自供した殺人事件はほかにもあるんです。(p178)→「佐藤誠が自供した殺人事件は、他にもあるんです。

【文庫→四六判】警視庁と地方警察の組織力は比べものにならない。まさかと思いつつ尋ねた。(p178)→警視庁と地方警察では、その組織力は比べものにならない。理由があるとすれば―。まさかと思いつつ尋ねた。

【文庫→四六判】「やつはほかにも殺しをやっていたのか」(p178)→「奴は他にも殺していたのか」

【文庫→四六判】翌朝早くに県警から電話があった。受話器の向こうで捜査一課長は、心おきなく行って来いと気遣いの滲む声で言った。(p178)→翌朝、阿比留が連絡を入れるより早く、県警から電話があった。受話器の向こうで、刑事一課長は心おきなく行って来いよと気遣いの滲む声で言った。

【文庫→四六判】迷宮入りした事件の尻拭いを警視庁にやってもらったにしては、蟠りが薄い。(p179)→二年半前に解決出来なかった殺人事件、その尻拭いを警視庁にやって貰ったにしては、蟠りが薄い。

【四六判のみ】そう言えば―(文庫p179の5と6行目の間に入る)

【文庫→四六判】県外へ逃亡して捕まった容疑者の身柄を受けに川を渡ったことは何度かあるが、(p179)→県外へ逃亡して捕まった強盗犯の身柄を受けに川を渡ったことは何度かあるが、
※強盗犯、もしかしたら何かの事件の伏線なのでしょうか。

【文庫→四六判】「何をすればいい」(p179)→「何をすればいいんだ

【文庫→四六判】「本人から二年半前の事件の詳しい話を聞いてやって下さい。(p179)→「まず本人から二年半前の事件の詳しい話でも聞いてやって下さい。


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ご覧いただきありがとうございました。

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