注目の投稿

【検証】『日入国常闇碑伝』常闇の正確な発生期間

詠坂雄二『日入国常闇碑伝』(講談社ノベルス) ー常闇の正確な発生期間ー 詠坂雄二『日入国常闇碑伝』の「常闇」の正確な発生期間が曖昧にしか書かれていないので、作品内から検討をつけました。 以後ネタバレがありますので作品読了後にご確認ください。 こちらのブログも...

2020年8月8日土曜日

『遠海事件』「第五章」#14 なりたいもの

【ネタバレ】詠坂雄二『遠海事件 佐藤誠はなぜ首を切断したのか?』(光文社文庫)「第五章」検証第14回



今回は「第五章」14回目です。
引き続き佐藤と新村がブックセルに戻ってきた場面と、第4節に移り、佐藤と水谷が歩きながら話している場面です。


以下ネタバレもありますので作品読了後にご確認ください。




【四六判のみ】…文庫では削除。削除部分が文庫のどこにくるかも記載しています。
【文庫のみ】…文庫書き下ろしです。
【文庫→四六判】…四六判ではこうだった(カッコ内は文庫のベージ数です)。
というように書いていき、必要なところは解説も加えます。重要な部分は太線にしています。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「第五章」#14


【文庫→四六判】逝った専務の人徳だ」(p156)→逝った専務の人徳の賜だ

【文庫→四六判】そう言うと新村はさっさと事務所へ消えた。(p156)→そう吐くと、新村はさっさと事務所へ消えた。

【文庫→四六判】その場に残った佐藤は時野と水谷を等分に見やり、(p156)→その場へ残った佐藤は時野と水谷を等分に見やり、

【文庫→四六判】彼はそう言うと、水谷に視線を移して笑いかけた。(p156)→彼はすっと視線を移し、水谷へ笑いかけた。

【文庫→四六判】「可愛らしい格好もできるんじゃないか。(p156)→「可愛らしい格好も出来たんじゃないか

【文庫→四六判】佐藤は時野に向き直った。(p156)→佐藤は時野へ向き直った。

【文庫→四六判】佐藤は店を出てゆきそのあとを水谷が追って消える。(p156)→佐藤は外へ出ていきその後を水谷が追って消える。

【文庫→四六判】その店長の背中がなぜか淡く見え、(p156)→その店長の背中が何故か薄く見え

【文庫→四六判】店を出て駅までの道を歩きながら振り向かず足も止めずに言う佐藤は問う。心を見透かされた気がし、水谷は、ううんと正直に首を振った。(p157)→店を出た途端振り向きもせず足も止めずに言う佐藤に、水谷は心を見透かされた気がし、正直にううんと首を振った

【文庫→四六判】「そんな簡単に見つからないよ」(p157)→「そんな、簡単に見付からないよ

【文庫→四六判】「そうだね。僕だって二十代も半分を過ぎてようやく見つけられた。(p157)→「そうだろうなあ。僕だって二十代も半ばを過ぎてようやく見付けられたんだ

【文庫→四六判】佐藤は立ち止まって夕日を眺め、(p157)→ふと佐藤は立ち止まり、久々の夕日を眺め、


コメントなどありましたらお気軽にお願いします。
ご覧いただきありがとうございました。

0 件のコメント:

コメントを投稿