【ネタバレ】詠坂雄二『遠海事件 佐藤誠はなぜ首を切断したのか?』(光文社文庫)「第五章」検証第14回
今回は「第五章」14回目です。
引き続き佐藤と新村がブックセルに戻ってきた場面と、第4節に移り、佐藤と水谷が歩きながら話している場面です。
以下ネタバレもありますので作品読了後にご確認ください。
【四六判のみ】…文庫では削除。削除部分が文庫のどこにくるかも記載しています。
【文庫のみ】…文庫書き下ろしです。
【文庫→四六判】…四六判ではこうだった(カッコ内は文庫のベージ数です)。
というように書いていき、必要なところは解説も加えます。重要な部分は太線にしています。
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「第五章」#14
【文庫→四六判】逝った専務の人徳だ」(p156)→逝った専務の人徳の賜だ」
【文庫→四六判】そう言うと新村はさっさと事務所へ消えた。(p156)→そう吐くと、新村はさっさと事務所へ消えた。
【文庫→四六判】その場に残った佐藤は時野と水谷を等分に見やり、(p156)→その場へ残った佐藤は時野と水谷を等分に見やり、
【文庫→四六判】彼はそう言うと、水谷に視線を移して笑いかけた。(p156)→彼はすっと視線を移し、水谷へ笑いかけた。
【文庫→四六判】「可愛らしい格好もできるんじゃないか。(p156)→「可愛らしい格好も出来たんじゃないか。
【文庫→四六判】佐藤は時野に向き直った。(p156)→佐藤は時野へ向き直った。
【文庫→四六判】佐藤は店を出てゆき、そのあとを水谷が追って消える。(p156)→佐藤は外へ出ていき、その後を水谷が追って消える。
【文庫→四六判】その店長の背中がなぜか淡く見え、(p156)→その店長の背中が何故か薄く見え、
【文庫→四六判】店を出て駅までの道を歩きながら、振り向かず足も止めずに言う佐藤は問う。心を見透かされた気がし、水谷は、ううんと正直に首を振った。(p157)→店を出た途端、振り向きもせず足も止めずに言う佐藤に、水谷は心を見透かされた気がし、正直にううんと首を振った。
【文庫→四六判】「そんな簡単に見つからないよ」(p157)→「そんな、簡単に見付からないよ」
【文庫→四六判】「そうだね。僕だって二十代も半分を過ぎてようやく見つけられた。(p157)→「そうだろうなあ。僕だって二十代も半ばを過ぎてようやく見付けられたんだ。
【文庫→四六判】佐藤は立ち止まって夕日を眺め、(p157)→ふと佐藤は立ち止まり、久々の夕日を眺め、
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