『遠海事件』「第四章」#10 防犯カメラの映像

【ネタバレ】詠坂雄二『遠海事件　佐藤誠はなぜ首を切断したのか？』（光文社文庫）「第四章」検証第10回

今回は「第四章」10回目、阿比留と松代が県警のカローラで遠海署へ向かっているときの会話です。車内でエレベータの防犯カメラの画像ファイル（印刷物）を見ています。


以下ネタバレもありますので作品読了後にご確認ください。





【四六判のみ】…文庫では削除。削除部分が文庫のどこにくるかも記載しています。
【文庫のみ】…文庫書き下ろしです。
【文庫→四六判】…四六判ではこうだった（カッコ内は文庫のベージ数です）。
というように書いていき、必要なところは解説も加えます。重要な部分は太線にしています。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「第四章」＃10

【文庫→四六判】「犯人の頭がおかしいことが判ったくらいだ」(p114)→「犯人の頭がおかしいことが判った。それくらいだ」

【文庫→四六判】諦めのため息を吐く松代に、(p114)→諦めのため息を放る部下へ、

【文庫→四六判】「防犯カメラの映像の時間表、できてるんだろうな」(p114)→「防犯カメラの時間表、出来上がってるんだろうな」

【文庫→四六判】「ええ。二十四時間分、(p115)→―二十四時間分、

【文庫→四六判】ただ死亡推定時刻前後にあまり人は映っていませんでしたね。(p115)→書類にもしましたが、死亡推定時刻前後にあまり人は映っていませんでした。

【文庫→四六判】「佐藤誠はどうだった」(p115)→「佐藤誠はどうだった。映っていたか」

【文庫→四六判】「証言どおりに映っていました。ちょっと後ろの荷物を取ってもらっていいですか」(p115)→「証言通りでした。ちょっと後ろの荷物を取って貰っていいですか」

【文庫→四六判】言われたとおりに後部座席へ手を伸ばし、そこにあった書類ケースを取る。(p115)→言われた通りに後部座席へ手を伸ばし、そこにあった書類ケースを開ける。

【文庫→四六判】映像に映っていた人影が、身形で区分けし分単位で記録されている。(p115)→時刻ごとの映像に映る人影が、身形で区分けし記録されている。

【文庫→四六判】律儀に二十四時間ぶんあった。(p115)→律儀に二十四時間分あった。松代の仕事だ。

【文庫→四六判】阿比留はその記録の最後の部分、蛎塚がエレベータに乗り込んだ五時四十分以後の部分に注目した。(p115)→阿比留はその終わり、蛎塚がエレベータへ乗り込む姿が映っていた五時四十分以後の部分を注視した。


コメントなどありましたらお気軽にお願いします。
ご覧いただきありがとうございました。