【ネタバレ】詠坂雄二『日入国常闇碑伝』「雨鉄炮」検証第2回
詠坂氏は初出時から書籍化、文庫化される際に手を加えています。
『日入国常闇碑伝』も例に漏れず、雑誌掲載時から書籍化(新書)する際の加筆修正があるので検証を行っていこうと思います。
『日入国常闇碑伝』の「雨鉄炮」検証第2回目です。
「雨鉄炮」は、風雨の中でも鉄炮が打てる何者かが暴れているので退治してほしいと、闇佐が依頼され、テナガ、カタメという2人と共に雨鉄炮が居るところへ赴くという話です。
今回は序文の場面になります。
以下ネタバレありますので作品読了後にご確認ください。
・【雑誌のみ】…文庫では削除。文庫のどこに書かれていたかも記載しています。
・【文庫のみ】…文庫書き下ろしです。
・【文庫→雑誌】…雑誌ではこうだった。
というように書いていき、必要なところは解説も加えます。重要な部分は太線にしています。
「雨鉄炮」#2
【新書→雑誌】・神藤新後守七宗が率いたという鉄炮備―雨鉄炮は、(p129上)→神藤七宗が率いた鉄炮備は
【新書→雑誌】・現代でも新技術運用の成功例としてひとびとの教訓であり続けている。(p129上)→新技術運用の成功例として現代人の教訓であり続けている。
【新書→雑誌】・神藤覇記の史料的価値については(p129上)→神藤覇記の資料的価値については
【新書→雑誌】・意見の統一を見ており、当然ながら、七宗指揮下にあった鉄炮隊も実在したと考えられる。(p129上)→意見の統一を見ている。当然、七宗指揮下にあった鉄炮隊―異名で語るならば『神藤の雨鉄炮』も実在したと考えられている。
※神藤の雨鉄炮が、異名だということは雑誌のこの部分のみになります。
【新書→雑誌】・雨鉄炮は、(p129下)→雨鉄炮と呼ばれた隊は、
【新書のみ】・敵方からすればこれは悪夢である。(略)相手方のみが使うとあらば戦にならない。(までの間すべて)(p129下-p130上)
【新書→雑誌】・いくつもの仮説が作り出されてきた。(p130上)→いくつもの仮説を世に問うてきた。
【新書→雑誌】・一笑に付すしかない妄説も含むが、(p130上)→一笑に付すしかない妄言もあるが、
【新書→雑誌】・百葉時代を強引に終わらせた(p130上)→百葉時代を強制的に終わらせた
【新書→雑誌】・検証は到底不可能であり、(p130下)→検証は不可能であり、
【新書→雑誌】・鉄炮が風雨に対して劇的に強くなるのは、(p130下)→鉄炮が劇的に風雨に強くなるのは、
【新書→雑誌】・レガリア人(p130下)→令ケ利亜人
※レガリア人そのものの記載はここだけですが、雑誌では当て字で書かれています。
【新書→雑誌】・それを雨鉄炮は先取りしていたというのである。(p130下)→それを神藤七宗は先取りしていたというのである。
コメントなどありましたらお気軽にお願いします。
#3へ続きます。
次回もお付き合いいただければ幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。
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