【ネタバレ】詠坂雄二『日入国常闇碑伝』「炎吹刀」検証第11回
詠坂氏は初出時から書籍化、文庫化される際に手を加えています。
『日入国常闇碑伝』も例に漏れず、雑誌掲載時から書籍化(新書)する際の加筆修正があるので検証を行っていこうと思います。
『日入国常闇碑伝』の「炎吹刀」検証第11回目です。
今回は妖魔を倒し、闇佐が炎吹の洞穴へ戻り、妖魔を倒した炎吹刀を修復するところまでの場面になります。
以下ネタバレありますので作品読了後にご確認ください。
・【雑誌のみ】…文庫では削除。文庫のどこに書かれていたかも記載しています。
・【文庫のみ】…文庫書き下ろしです。
・【文庫→雑誌】…雑誌ではこうだった。
というように書いていき、必要なところは解説も加えます。重要な部分は太線にしています。
「炎吹刀」#11
【新書→雑誌】・異界に呑まれた時、十影の山神信仰はそのままではいられなかったはずだ。(p115上)→異界に呑まれた時、十影の信仰はそのままではいられなかったはずだ。
【新書→雑誌】・闇光の乗った炎吹刀の一撃で四散したことも頷けないではなかった。(p115上)→闇光の乗った炎吹刀の一撃で四散したことも。
【新書→雑誌】・もしやここは、山神信仰における聖地であったのかもしれない。(p115上)→もしやここは信仰における聖地であったのかもしれぬ。
【新書→雑誌】・この湖を最初に見つけた者は、(p115上)→最初に見つけた者は、
【新書→雑誌】・そこに潜み、湖に刀を差し入れられるまで穏やかだった妖魔を退けたのだ。(p115下)→そこに潜み、闇光で照らされ、湖に刀を差し入れられるまで穏やかだった妖魔を、闇佐は退けたことになる。
【新書→雑誌】・闇佐は水面に手を浸した。変わらず熱い。(p115下)→闇佐は湖に浸した。先ほどと変わらず熱い。
【新書→雑誌】・先ほどと違い高熱を放っているため、(p115下)→高熱を放っているため
【新書→雑誌】・炉を見たまま炎吹は答えた。(p116上)→振り向きもせず炎吹は答えた。
【新書→雑誌】・そうした事情はしかし、材が鋼であっても変わらないはずだ。(p116上)→その事情はだが、材が鋼であっても変わらない。
【新書→雑誌】・何に見えたと炎吹は問う。(p116下)→何に見えたと闇佐に問う。
【新書→雑誌】・「これは時の境よ。この内外では時の流れかたが異なっておるのだ」闇佐は言葉を失った。納得したからではない。(p117上)→「この内外では時の流れかたが異なっているのだ」意味が判らない。
【新書→雑誌】・十影の山と技に仕え、(p117下)→十影の山に仕え、
【新書→雑誌】・単に、噴火したとしても常闇最奥部でのこと、(p117下)→これまでは単に、噴火していても常闇最奥部でのこと、
コメントなどありましたらお気軽にお願いします。
#12へ続きます。
次回もお付き合いいただければ幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。
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