【ネタバレ】詠坂雄二『日入国常闇碑伝』「舶来鬼」検証第8回です。
詠坂氏は初出時から書籍化、文庫化される際に手を加えています。
『日入国常闇碑伝』も例に漏れず、雑誌掲載時から書籍化(新書)する際の加筆修正があるので検証を行っていこうと思います。
『日入国常闇碑伝』の「舶来鬼」検証第8回目です。
今回は戦いのあとから終わりまでになります。
この短編は雑誌掲載順で言えば最終回に当たるものでしたが、常闇の発生時のことを書いているので、書籍化で第1話にもってこられたと考えられます。
ネタバレありますので作品読了後にご確認ください。
・【雑誌のみ】…文庫では削除。文庫のどこに書かれていたかも記載しています。
・【新書のみ】…書き下ろしです。
・【新書→雑誌】…雑誌ではこうだった。
・カッコ内は、新書でのページ数とその上段か下段かになります。
・必要なところに解説を加え、重要な部分は太線にしています。
「舶来鬼」#8
【新書→雑誌】・天下統一を目前にしていた神藤七宗は、自身の主力軍団ごと常闇に呑まれ、その敵と共に日入国の歴史より姿を消した。(p46下)→天下統一を目前にしていた神藤七宗の主力は自身ごと常闇に呑まれ、その敵と共に歴史から消えた。
【新書→雑誌】・望むなら脱出は可能だったはずだが、(p47上)→脱出は可能だったはずだが、
【新書→雑誌】・家臣たちもそれに従ったとある。(p47下)→多くの武将もそれに従ったとある。
【新書→雑誌】・記述の審議はどうであれ、(p47下)→真偽はともかく、
【新書のみ】・常闇はその内部に呑み込んだものを変質させる作用があったらしく、そのためであろうと考えられる。(p47下)
【新書→雑誌】・鍛鉄具足も残されている。(P47下)→鍛鉄具足もある。
【新書→雑誌】・黒元三十六当人と遭遇し戦闘に至ったとの記述がある。(p47下)→黒元三十六当人と遭遇し戦闘に至ったとある。
【新書→雑誌】・そしてまた、(p48上)→そしたまた一方で、
【新書→雑誌】・その正体はともかく、三十六の躰は失せても、人の心からは失せなかったということだろう。(p48上)→真偽はともかく、躰は失せても、人の心からは失せなかったということだろう。
コメントなどありましたらお気軽にお願いします。
ご覧いただきありがとうございました。
次回は「舶来鬼」内の出来事をまとめる予定です。
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