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【検証】『日入国常闇碑伝』常闇の正確な発生期間

詠坂雄二『日入国常闇碑伝』(講談社ノベルス) ー常闇の正確な発生期間ー 詠坂雄二『日入国常闇碑伝』の「常闇」の正確な発生期間が曖昧にしか書かれていないので、作品内から検討をつけました。 以後ネタバレがありますので作品読了後にご確認ください。 こちらのブログも...

2020年3月4日水曜日

『日入国常闇碑伝』「舶来鬼」#9 作品内年表

【ネタバレ】詠坂雄二『日入国常闇碑伝』「舶来鬼」年表


『日入国常闇碑伝』は作品内独自の時代や元号で、時系列が少しややこしく感じる部分があります。

今回は「舶来鬼」内で判明している出来事を年表にまとめました。


※常闇は白永三年に発生したので、この年を基準として書いています。

以下ネタバレありますので作品読了後にご確認ください。





―百葉時代―
●常闇発生より二百年(以上)前:戦乱の時代(百葉時代)が始まる。
●常闇発生より五十年前:島海英山、神藤家に仕える。
●常闇発生より五十年ほど前:神藤七宗生まれる。


【年代不明(※1)黒元元年まで】
・黒元三十六生まれる。その直後、祖父が戦死する。
・祖父の死後、黒元三十六の父が戦場に出る。
・父の出征から少し遅れて黒元三十六の初陣。
・数年後、父が戦死し、黒元三十六も戦地から退く。
・父の戦死後、時を経ず母が病死する。
・母の病死後、黒元三十六は弟に捕縛される。
・処刑前夜、黒元三十六は地下牢から出る。
・黒元三十六、祖国を離れ、のちに雪前に漂着する。

【黒元元年】
・黒元三十六、雪前の浜(漁村)に漂着(※2)。(家臣に加わるふた月ほど前)
・神藤家と光氏との戦。
・黒元三十六、神藤家臣に加わる。
・清海州では長く続いた宗教戦争が終熄へ向かい始める。



―常闇時代―
【白永三年】
秋:常闇が発生。百葉時代が終焉する。黒元三十六含む神藤軍のほとんどが常闇に呑み込まれる。梶折左右の一隊が命からがら常闇から脱出する。

●梶折左右、隠居後に『神藤覇記』を記す。
●常闇発生から半世紀以上のち、常闇最奥部で明暗隊が黒元三十六と遭遇し、戦闘する。


ー常闇消失後(現代)ー
●国立博物館で、黒元三十六の鍛鉄具足が一般公開されている。




※1黒元三十六や家族について、いつの出来事かや年齢などの記載はありませんでした。黒元三十六は神藤七宗より年下とみて間違いないでしょうから、神藤七宗が生まれてから、三十六が雪前に漂着するまでの間になります。

※2黒元三十六が神藤七宗の配下になったのは、黒元元年の終わり頃(冬を迎えると書かれている)なので、黒元二年冬で一年仕えたというようにして算出しています。

ご覧いただきありがとうございました。

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