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【検証】『日入国常闇碑伝』常闇の正確な発生期間

詠坂雄二『日入国常闇碑伝』(講談社ノベルス) ー常闇の正確な発生期間ー 詠坂雄二『日入国常闇碑伝』の「常闇」の正確な発生期間が曖昧にしか書かれていないので、作品内から検討をつけました。 以後ネタバレがありますので作品読了後にご確認ください。 こちらのブログも...

2020年3月11日水曜日

『日入国常闇碑伝』「事為得」#7

【ネタバレ】詠坂雄二『日入国常闇碑伝』「事為得」検証第7回



詠坂氏は初出時から書籍化、文庫化される際に手を加えています。

『日入国常闇碑伝』も例に漏れず、雑誌掲載時から書籍化(新書)する際の加筆修正があるので検証を行っていこうと思います。

『日入国常闇碑伝』の「事為得」検証第7回目です。
巨大な怪物ハとの戦いの場面で、コトナシエルを使用する直前までになります。ハの描写に修正が多くあります。

ネタバレありますので作品読了後にご確認ください。





・【雑誌のみ】…文庫では削除。文庫のどこに書かれていたかも記載しています。
・【新書のみ】…書き下ろしです。
・【新書→雑誌】…雑誌ではこうだった。
・カッコ内は、新書でのページ数とその上段か下段かになります。
・必要なところに解説を加え、重要な部分は太線にしています。


「事為得」#7
【新書→雑誌】・それが北征近衞の中に降ってきたのだ。(p74下)→それが集団の中に降ってきたのだ。

【新書→雑誌】・数人が下敷きになったようだ。(p74下)→北征近衞の数人が下敷きになったようだ。

【新書→雑誌】・巨大だ。大名屋敷ほどもあろうか。(p74下)→寸法は大名屋敷ほどもあった。

【雑誌のみ】・尋常ではない。伝聞でもそのような生物が地上にいると聞いたことはなかった。(新書p74下11と12行目の間に入る)

【新書→雑誌】・躰に無数の矢を受けたそれは蠢きを大きくした。(p75上)→躰に無数の矢を受けたそれは、蠢きを早くした

【雑誌のみ】・それもまた大木のような太さである。(新書p75下1行目の前に入る)

【新書→雑誌】・躰に無数の縞模様が走っており、(p76上)→躰が伸びる方向と垂直に縞模様が走っており、

【新書→雑誌】・闇佐がそう思い敵の本体を見れば、(P76上)→そう思って敵の本体を見れば、

【新書→雑誌】・それは巨大な蚯蚓、その無数の塊だった。(p76下)→そこにいるのは巨大な蚯蚓どもの塊だ。

【新書→雑誌】・数が多く、成す形が巨大であるため、(p76下)→あまりに巨大であるため、

【新書→雑誌】・そしたまた、変化に伴い方々の形状がより明確になってゆく。(p77下)→また変化に伴い、方々の形状がより明瞭に、全体の姿形もはっきりしてきた

【新書→雑誌】・もはや矢ごときでは微塵も怯まない。(p77下)→もはや北征近衞の矢ごときでは微塵も怯まない。

【新書→雑誌】・その勢いのまま刀冶朗に激突した。(p77下)→その勢いのまま刀冶朗の胴体に激突した。


コメントなどありましたらお気軽にお願いします。
のこるは#8と#9で終了の予定です。
次回もお付き合いいただければ幸いです。

ご覧いただきありがとうございました。

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