【ネタバレ】詠坂雄二『遠海事件 佐藤誠はなぜ首を切断したのか?』(光文社文庫)「第三章」検証第2回
詠坂氏は初出時から書籍化、文庫化される際に手を加えています。
『遠海事件』は、詠坂雄二の代表作というか、主要キャラの佐藤誠が主人公で、他作品へのクロスオーバーが多く、他の作品を読む前に是非呼んでいただきたい一冊になります。
今回は「第三章」第2回目、ブックセル東遠海店へ阿比留と松代が来て、新村と話をしている場面です。
以下ネタバレもありますので作品読了後にご確認ください。
【四六判のみ】…文庫では削除。削除部分が文庫のどこにくるかも記載しています。
【文庫のみ】…文庫書き下ろしです。
【文庫→四六判】…四六判ではこうだった(カッコ内は文庫のベージ数です)。
というように書いていき、必要なところは解説も加えます。重要な部分は太線にしています。
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「第三章」#2
【文庫→四六判】どんなものであれ人の死は忌むべきだ。(p75)→どんなものであれ、人の死は忌むべきものだ。
【文庫→四六判】仕事のできる同僚の取り乱した声が、(p75)→仕事の出来る仲間の取り乱した声が、
※仲間と同僚のニュアンスの違い、新村の微妙な心情をあらわしているように思われます。
【文庫→四六判】そう思うと怒りが湧いてきた。(p76)→そう思うと、ふつふつと怒りが湧いてきた。
【文庫→四六判】いつもと変わらない業務を心がけるように、そして事件に関する取材や問い合わせがあれば自分へ取り次ぐようにと言い添えた。(p76)→いつもと変わらない業務を心がけるようにと付け加え、事件に関する取材や問い合わせがあれば全て自分へ取り次ぐようにと言い添えた。
【文庫→四六判】すると昼、(p76)→すると午後一時過ぎ、
※次の検証分も含めて…、新村は店長の佐藤の代わりですが、朝八時から出勤して午後一時から休憩、たまたまこの日だけだったのか、店長の休憩は午後一時からと決まっているのでしょうか。決まっていたら佐藤誠もこの時間から休憩していたのでしょうか。
【文庫→四六判】事務所で弁当を食べていた彼のもとに内線で、刑事が来ましたという連絡があった。(p76)→事務所で弁当を食べていた彼の元に、内線で刑事が来ましたと連絡があった。
【文庫→四六判】奥へ通すよう言って一分後、(p76)→奥へ通すように言って一分後、
【文庫→四六判】その年嵩のほう、ごつい顔付きをした刑事は、(p76)→その年嵩の方、岩みたいな顔付きをした刑事が、
【文庫→四六判】「休んでいます。(p76)→「休みです。
※これだと元々休みだったと捉えられるから変更されたのでしょう。
【文庫→四六判】「いや、それならむしろ好都合でしてね」(p76)→「いや、それならむしろ好都合でね」
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ご覧いただきありがとうございました。
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