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2020年5月22日金曜日

【検証】吏塚高校とBOOKCELL東遠海店の位置関係

詠坂雄二『遠海事件 佐藤誠はなぜ首を切断したのか?』から、『リロ・グラ・シスタ』他の舞台になった私立吏塚高校と、佐藤誠が店長をしていたBOOKCELL東遠海店の位置を見ていきます。



『遠海事件』四六判に時野将自のバイト先が吏塚高校と近いということが書かれていて、文庫版ではその箇所が削除されていたので疑問に思い調べました。

ネタばらしはありません。以下どうぞ。




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『遠海事件』四六判p20に


近くの私立高校に通う高校生(履歴書では十八歳と通してあるが)アルバイト、時野将自は、そんなわけで暇を持て余していた。


とあります。どこの近くのというのはBOOKCELLのことでしょう。
時野は吏塚高校に通学し、アルバイト先はBOOKCELL東遠海店です。
ということは、私立吏塚高校とBOOKCELL東遠海店は比較的近いということになります。


吏塚高校の立地は、

遠海市西端にある丘の上にある。

と『リロ・グラ・シスタ』で書かれています。
西の端と東遠海、どんな地図になるのでしょうか。


東遠海市というのは詠坂作品には出てこないので恐らく存在しないと考えられ、「東と西じゃ遠いじゃないか」となるので、遠海市の東側もしくは遠海駅の東側にあるということで東遠海店という店名を付けたのではないでしょうか。東側でも比較的西よりの立地だと思います。

遠海市の西の端の丘の上に吏塚高校があり、東側の比較的西側にBOOKCELL東遠海店があると思われます。

ただ、上の「近くの私立高校に通う」という部分は文庫化の際に削除されているので、作者の中で東と西の整合性が違うとなったのかもしれませんが、まあそれはないんでしょうか。

次回はもうひとつ、遠海市の地図について見ていきます。
ご覧いただきありがとうございました。

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