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2020年4月26日日曜日

『日入国常闇碑伝』「英雄蠅」#6 八見戸場の宿場

【ネタバレ】詠坂雄二『日入国常闇碑伝』(講談社ノベルス)「英雄蠅」検証第6回



詠坂氏は初出時から書籍化、文庫化される際に手を加えています。
『日入国常闇碑伝』も例に漏れず、雑誌掲載時から書籍化(新書)する際の加筆修正があるので検証を行っていこうと思います。

『日入国常闇碑伝』の「英雄蠅」検証第6回目です。

今回は闇佐と光介が常闇に出る群青具足について話し合っている場面から八見戸場の宿場で一泊した後、二人がごろつきに絡まれる場面までになります。

以下ネタバレありますので作品読了後にご確認ください。




・【雑誌のみ】…文庫では削除。文庫のどこに書かれていたかも記載しています。
・【文庫のみ】…文庫書き下ろしです。
・【文庫→雑誌】…雑誌ではこうだった。
というように書いていき、必要なところは解説も加えます。重要な部分は太線にしています。

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「英雄蠅」#6


【新書→雑誌】・妖魔であれ(p171上)→魔物であれ、

【新書→雑誌】・重たければ妖魔も脱ぐ。(p171上)→重たければ魔物も脱ぐ。

【新書→雑誌】・守峰刀冶朗の名を貶めることとなる」(p171上)→守峰刀冶朗の名を貶めることができる。

【雑誌のみ】・また、具足姿でしか暴れなければ、脱いでいる平素、余計な疑いをかけられることもないという心積もりかもしれません」「群青具足に見合う躰つきであれば、その程度で隠せるとも思えぬが―」(新書p171上13行目の後に入る)

【新書→雑誌】・ただしと闇佐は続け、ひとつおかしな話も聞いていますと続けた。(p171上)→ですから別に理由があるのやもと闇佐は続け、加えて一つと付け足した。「おかしな話もあります」

【新書→雑誌】・襲われながら細かく眺める余裕があるとも思えませんから」(p171下)→襲われながら眺める余裕があるとも思えませんから」

【新書→雑誌】・そこに、(p171下)→眼前、

【新書→雑誌】・それでも、否、それゆえに金を落とす客は少なくない。(p171下)→それでも―否、それゆえにというべきか、金を落とす客は少なくなかった

【新書→雑誌】・あるいは幕府より布告された闇払令をあてにし、戦世が終わった今、(p171下)→あるいは幕府より布告された闇払令に従い、戦国の世が終わった今、

【新書→雑誌】・二人は早朝、宿場を発った。(p172上)→そうした者どもと距離を置いて二人は早朝、宿を発った。

【新書→雑誌】・堂に入っている闇佐と比べ、光介はいかにも旅慣れていない空気をまとっていた。(p172上)→堂に入っている闇佐に引き替え、光介はいかにも旅慣れていない空気を発している

【新書→雑誌】・四人は笑っている。(p172上)→四人はへらへら笑っている

【新書→雑誌】・目の前にいる者がそうであるとは思えない。闇佐を振り返ると、(p172下)→目の前にいる者がそうであるとは到底思えない思わず闇佐を振り返ると、


コメントなどありましたらお気軽にお願いします。
#7へ続きます。

次回もお付き合いいただければ幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。

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