【ネタバレ】詠坂雄二『日入国常闇碑伝』「雨鉄炮」検証第4回
詠坂氏は初出時から書籍化、文庫化される際に手を加えています。
『日入国常闇碑伝』も例に漏れず、雑誌掲載時から書籍化(新書)する際の加筆修正があるので検証を行っていこうと思います。
『日入国常闇碑伝』の「雨鉄炮」検証第4回目です。
今回は村長から雨鉄炮退治の依頼を受けるところから、闇佐が雨鉄炮とはと聞くも煮え切らない返答しかかえってこない場面までになります。
以下ネタバレありますので作品読了後にご確認ください。
・【雑誌のみ】…文庫では削除。文庫のどこに書かれていたかも記載しています。
・【文庫のみ】…文庫書き下ろしです。
・【文庫→雑誌】…雑誌ではこうだった。
というように書いていき、必要なところは解説も加えます。重要な部分は太線にしています。
「雨鉄炮」#4
【新書→雑誌】・村長の物言いに、闇佐ははあと応えた。(p133上)→その物言いに、闇佐ははあ、と応えた。
【新書→雑誌】・どころか老人、それはあなたがたの―」(p133上)→どころかそれは老人、あなたがたの―」
【新書→雑誌】・戦役の名でありますじゃ」(p133上)→戦役の名で」
【新書→雑誌】・その形女衆の中でも鉄炮鍛冶を担う者たち―(p133下)→その形女衆の中でも鍛冶を担う者たち―
【新書→雑誌】・戦場にて鉄炮を扱う放ち手たちは、(p133下)→戦場にて鉄炮を放つ放ち手たちは、
【新書→雑誌】・峰邑家常闇奉行務である白堂闇佐も、その辺を心得た上で訪れていた。(p133下)→峰邑家配下常闇奉行務、万請負役白堂闇佐も無論、その辺りの事情を知った上でそこを訪れていた。
【新書→雑誌】・村長の望みに与力せよと。(p133下)→村長に会ってその望みに与力せよと。
【新書→雑誌】・まず村長の望みというのが詳らかでないのだ。(p133下)→村長の目的が詳らかでないのだ。
【新書→雑誌】・そうであってもやはり残党と呼ぶべきものであるのやもしれませぬが―」(p134上)→やはり我らが残党と呼ぶべきものであるのやもしれませぬが―」
【新書→雑誌】・「獣と言えば獣でしょう。(p134上)→「獣と言えば獣なのでしょうな。
【新書→雑誌】・「それは重々承知しておりますが」(p134上)→「それは重々承知」
【新書→雑誌】・日輪によっても晴れぬ闇―それを常闇と称す。(p134上)→日輪によっても晴れぬ闇―その怪異を常闇と称す。
【新書→雑誌】・性質を見せるようになるのだ。(p134下)→性質を見せるのだった。
コメントなどありましたらお気軽にお願いします。
#5へ続きます。
次回もお付き合いいただければ幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。
0 件のコメント:
コメントを投稿