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【検証】『日入国常闇碑伝』常闇の正確な発生期間

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2020年4月19日日曜日

『日入国常闇碑伝』「雨鉄炮」#21(最終回)

【ネタバレ】詠坂雄二『日入国常闇碑伝』「雨鉄炮」検証第21回



詠坂氏は初出時から書籍化、文庫化される際に手を加えています。
『日入国常闇碑伝』も例に漏れず、雑誌掲載時から書籍化(新書)する際の加筆修正があるので検証を行っていこうと思います。

『日入国常闇碑伝』の「雨鉄炮」検証第21回目です。
今回はエピローグの部分になります。

長い間ご覧いただきありがとうございました。
以下ネタバレありますので作品読了後にご確認ください。


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・【雑誌のみ】…文庫では削除。文庫のどこに書かれていたかも記載しています。
・【文庫のみ】…文庫書き下ろしです。
・【文庫→雑誌】…雑誌ではこうだった。
というように書いていき、必要なところは解説も加えます。重要な部分は太線にしています。


「雨鉄炮」#21


【新書→雑誌】・形女衆の名は歴史上、神藤覇記に残るのみだ。(p158下)→形女衆の名は神藤覇記に残るのみである。

【新書→雑誌】・それだけ、当時でも神藤の雨鉄炮は知られていたということなのだろう。(p158下)→それだけ当時『神藤の雨鉄炮』の名は知られていたということなのだろう。

【新書→雑誌】・その風貌はいしづくりの左眼を持つ老婆だった―などと記した史料もあるが、(p159上)→その風貌はいしづくりの左眼を持つ老婆だったなどとある史料に記されているが

【新書→雑誌】・検討に値するものではない。(p159上)→検討に値するものでは到底ない。

【新書→雑誌】・ただ、こうした理をあげて笑止としてしまうことにも淋しさが残る。(p159上)→ただ、これらをあげて笑止とするのも尚早であろう

【新書→雑誌】・ここは、常闇による混迷続く世が伝説を必要としたため、そうしたものが作り出されたと解釈すべきだろう。(p159上)→常闇による混迷続く世が伝説を必要とし当時のひとびともそれを望んだためにそうしたものが作り出されたと解釈すべきだ

【新書→雑誌】・雨鉄炮についても付記することがある。(p159上)→雨鉄炮についても二、三、付記しておくことがある

【新書→雑誌】・そうでないひとびとには、日入国全国の寺社で夏季に行われる雨鉄炮祭のほうに耳馴染みがあるだろう。(p159上)→そうでないひとびとにとっては、日入全国の寺社で夏季に行われる『雨鉄炮祭』として有名であろう

【新書→雑誌】・降雨を願って行われる祭は珍しくもないが、(p159下)→夏の雨を願い行われる祭は珍しいものではないが、

【新書→雑誌】・寺院では女装した僧が火縄銃を発火させるという祭事が(p159下)→寺院では女装した僧が天に火縄銃を向けて発火させるという祭事が

【新書→雑誌】・民の願望が生み出した典型的な幻想譚だろう。(p159下)→まさに民の願望が生み出した典型的幻想譚と言えよう

【新書→雑誌】・雨鉄炮という響きがひとり歩きし、(p160上)→雨鉄炮という響きのみが一人歩きし、



コメントなどありましたらお気軽にお願いします。

ご覧いただきありがとうございました。
次回からは「英雄蠅」に関連するものを更新しようと思います。


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