【ネタバレ】詠坂雄二『日入国常闇碑伝』「舶来鬼」検証第5回目です。
詠坂氏は初出時から書籍化、文庫化される際に手を加えています。
『日入国常闇碑伝』も例に漏れず、雑誌掲載時から書籍化(新書)する際の加筆修正があるので検証を行っていこうと思います。
今回は『日入国常闇碑伝』の「舶来鬼」検証第5回目です。
三十六と戦士との闘いの場面です。
ネタバレありますので作品読了後にご確認ください。
・【雑誌のみ】…文庫では削除。文庫のどこに書かれていたかも記載しています。
・【新書のみ】…書き下ろしです。
・【新書→雑誌】…雑誌ではこうだった。
・カッコ内は、新書でのページ数とその上段か下段かになります。
・必要なところに解説を加え、重要な部分は太線にしています。
「舶来鬼」#5
【新書→雑誌】・幼少のころから飾られている姿を眺め、(p31下)→幼少のころから幾度となく眺め、
【新書→雑誌】・弟との争いで一度は奪われたものの、(p31下)→弟との争いで一度は離されたものの、
【新書→雑誌】・彼の家は戦士の名門であった。(p32上)→彼の家は戦士の家系であった。
【新書→雑誌】・激しさを増した異教徒との戦によって活躍の機会には事欠くことがない時代に生まれ、(p32上)→彼の祖父が当主だった時代より激しさを増した異教徒との戦により、活躍の機会に事欠くことない時代に生まれ、
【新書→雑誌】・自ら戦うことを必ずしも当然と考えられたわけではなかった。(p32上)→自らが戦うことを必ずしも当然と考えているわけではなかった。
【新書→雑誌】・退却する友軍の支援にあたって戦死した祖父。(P33上)→退却する友軍の支援にあたったため戦死した祖父。
【新書→雑誌】・交流の想い出も彼にはほとんどない。(p34上)→交流の記憶も彼にはほとんどない。
【新書→雑誌】・彼を常に前線に立たせしめることとなった。(p34上-下)→彼を常に前線に立たせしめた。
【新書→雑誌】・〈比肩問い〉の刃は綺麗なもので、血糊どころか刃零れひとつなかった。(p34下)→〈比肩問い〉の刃は綺麗なものであった。
【新書→雑誌】・宗教同士の衝突に明確な終わりは恐らくない。(p36上)→宗教同士の衝突に明確な終わりはない。
#6へ続きます。
次回もお付き合いいただければ幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。
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