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2020年2月8日土曜日

「本作の登場人物はすべて」#7

詠坂雄二『ナウ・ローディング』内の短編「本作の登場人物はすべて」第7回目、最終回の検証です。


この回は永遠恒久の代表作と言っていい『キルドノヲト』についてと、忘年会後のシーンになります。

忘年会で永遠恒久の話を聞いたからポルノのお題でコラムを書いたのでしょうか。

ネタバレもありますので作品読了後にご確認ください。





・【雑誌のみ】…文庫では削除。文庫のどこに書かれていたかも記載しています。
・【文庫のみ】…文庫書き下ろしです。
・【文庫→雑誌】…雑誌ではこうだった。
というように書いていき、必要なところは解説も加えます。




「本作の登場人物はすべて」#7

【文庫→雑誌】・終わらない生の虚無や定命の友人との別れなど、色々と使いでがある設定だけれど、永遠先生はそれを、無数の死をひとりの人格に与えるために用いた。なんとなくぼくには理由が判る。(p190)→終わらない制の悲哀を語るための設定と言ってしまってもいい。永遠先生はそれを、多種多様な死をひとりの人格に与えるために用いた。

【文庫→雑誌】・その試みは成功し、『キルドノヲト』は面白い漫画になった。(p191)→その試みは成功した。集大成とも言える作品は、売上的にはともかく、作品として完成度の高いものだった

【文庫→雑誌】・日の出と日の入りでも影の付き方は変わる。(p191)→昼と夕方でも影の付き方は変わる。

【文庫→雑誌】・キャラが殺される時間帯が二種類あると考えたくなるけれど、(略)リヨナは死んだままという表現なわけだ。(P191)→そして時間が経ってもリヨナは復活していない。

【文庫→雑誌】・意識してペースを抑えていたので酔いも醒めている。(p192-193)→意識しペースを抑えていたので、帰りの電車内で酔いも醒めている

【雑誌のみ】・リヨナの屍体を犯す陵辱者は、ディスプレイの前にいるプレイヤー自身。(文庫p194の1と2行目の間に入る)

【文庫→雑誌】・そもそも『リヨナ』はこの本命のため、(p199)→そもそもこの本命のため、

【文庫→雑誌】・両者は違うものだという考えを信じたくて。(p201)→両者は違う。片方が下で、片方が上だという考えを信じたくて

【文庫のみ】・読者がぬるいから漫画も(略)気づけなくなっているのだ、ぼくは。(p201-202)

【文庫のみ】・初めて読んだ中学生の時、(略)まだ、今のところは。(p202-203)



ご覧いただきありがとうございました。
コメントなどあればお気軽にお願いします。
次回からは「すれちがう」の予定です。この短編は検証すると初っ端から驚きました。

それではまた。


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