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【検証】『日入国常闇碑伝』常闇の正確な発生期間

詠坂雄二『日入国常闇碑伝』(講談社ノベルス) ー常闇の正確な発生期間ー 詠坂雄二『日入国常闇碑伝』の「常闇」の正確な発生期間が曖昧にしか書かれていないので、作品内から検討をつけました。 以後ネタバレがありますので作品読了後にご確認ください。 こちらのブログも...

2020年2月11日火曜日

「すれちがう」#2

詠坂雄二『ナウ・ローディング』内の短編「すれちがう」第2回目の検証です。


公園で詠坂雄二に話しかける直前からタクミがいなくなるまでの場面になります。
もし本当に現実世界でも一日中公園にいるのなら…新作を読みたい気持ちもありますね。『昨日の殺戮儀』や、吏塚の名探偵が再度出てくる作品(『リロ・グラ・シスタ』と同時期にまだ書かれていない事件があるみたいなので)など…。

さて、以下ネタバレもありますので作品読了後にご確認ください。





・【雑誌のみ】…文庫では削除。文庫のどこに書かれていたかも記載しています。
・【文庫のみ】…文庫書き下ろしです。
・【文庫→雑誌】…雑誌ではこうだった。
というように書いていき、必要なところは解説も加えます。




「すれちがう」#2


【文庫のみ】・いつものことなので、(略)今度の発想はどうだろう。(p214-215)

【文庫→雑誌】・どこかで何かが起こるたび、(p215)→学区内で何か事件が起こるたび、
※舞台の遠海市は色々と事件が起きますからねー!電氣人閒もいますし。でもそれはちょっと…となったんでしょうか。

【文庫のみ】・その何かが学区内で起これば、学校で全体集会が開かれたりもする。(p215)

【文庫のみ】・本とかもよく(略)目が悪いのだった。(p215)

【文庫→雑誌】・左の部屋は黄色のものばかり置かれている。(p217)→左の部屋は黄色で、奥の部屋は黒だ
※奥の部屋の記載は四六判にも載っていません。

【雑誌のみ】・誰かと真剣に戦えとか、あれをやれここへ行けと言われないゲームと。(文庫P218の8行目の後に入る)

【文庫のみ】・現実で一時間経つと(略)お店も閉まる。(p218)

【雑誌のみ】・ぼくもやったことがある。面倒ですぐやめたけど。(文庫p218の14行目“でも”の前に入る)

【文庫→雑誌】・よみさかは眼鏡をかけ直して、(p221)→あっちの、とよみさかは言いながら

【雑誌のみ】・「……は?」「ゲームとかで」(文庫p222の10と11行目の間に入る)

【文庫→雑誌】・顔が赤くなるのが自分でも判る。(p222)→お嬢ちゃん、一緒に遊ばないかい?

【雑誌のみ】・よみさかの声は静かで、病気だという言葉通りに弱々しくもあった。(文庫p223の7と8行目の間に入る)

【文庫→雑誌】・「それがよく判らなかったんだけど……」(p223)→「引きこもりだってさ

【文庫のみ】・とても食べきれない量が出て、(略)いつも悩むことになる。(p225)

【文庫→雑誌】・ぼくらの家は同じ住宅地にある。(p226)→ぼくとレンとタクミは一緒の町内だ。

【文庫→雑誌】・角をいくつか曲がるけれど、たぶん百メートルくらいしか離れていない。(p226)→角はいくつか曲がるけれど、二百メートルとか、それくらいしか離れてないのである。 ※ここだけえらい大人びた言い方でしたね。

【雑誌のみ】・3DSとかDSを持ってる人のほうが多い。(文庫p226の12行目“半分くらいだった。”の後に入る)


#3へ続きます。
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次回もお付き合いいただければ幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。


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