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【検証】『日入国常闇碑伝』常闇の正確な発生期間

詠坂雄二『日入国常闇碑伝』(講談社ノベルス) ー常闇の正確な発生期間ー 詠坂雄二『日入国常闇碑伝』の「常闇」の正確な発生期間が曖昧にしか書かれていないので、作品内から検討をつけました。 以後ネタバレがありますので作品読了後にご確認ください。 こちらのブログも...

2020年2月25日火曜日

『日入国常闇碑伝』「舶来鬼」#1

【ネタバレ】詠坂雄二『日入国常闇碑伝』「舶来鬼」検証第1回


詠坂氏は初出時から書籍化、文庫化される際に手を加えています。

『日入国常闇碑伝』も例に漏れず、雑誌掲載時から書籍化(新書)する際の加筆修正があるので検証を行っていこうと思います。


この『日入国常闇碑伝』は2020年2月25日現在文庫化されていませんが、詠坂雄二作品で重要な位置づけだろうと感じています。それは何故なのかは後日書こうと思います。

今回からしばらく「舶来鬼」を検証します。
この物語は雑誌では最終回の位置づけでしたが、書籍では序文に続いての第一話という位置づけになります。内容は“百葉時代の最強の武将は誰か”というものです。

結論から言うと、この「舶来鬼」の章は、雑誌掲載時から他章より間を置かずに書籍化されたせいか、大きな加筆修正はありませんでした。


ネタバレがありますので作品読了後にご確認ください。





・【雑誌のみ】…文庫では削除。文庫のどこに書かれていたかも記載しています。
・【新書のみ】…書き下ろしです。
・【新書→雑誌】…雑誌ではこうだった。
・カッコ内は、新書でのページ数とその上段か下段かになります。
・必要なところに解説を加え、重要な部分は太線にしています。


「舶来鬼」#1
【新書→雑誌】・偉容七尺五十貫、(p13上)→身の丈七尺五十貫、

【新書→雑誌】・その漁村に漂着した異人は村人たちの介抱を受けて快復したのち、(p14上)→その漁村に漂着した異人は

【新書→雑誌】・身振り素振りで取引したという。(p14下)→身振り素振りで取引したと伝えられる

【新書→雑誌】・直参家臣に取り立てられることとなった(p15上)→直参家臣になった

【新書→雑誌】・剣戟合奏はやんでいた。だが張り詰めた気配と殺気は変わらない。(p17下)→剣戟合奏はやんでいるのに、気配と殺気は変わっていなかった。

【新書→雑誌】・攻撃を受け、(P18上)→を受け、

【新書→雑誌】・今朝方、目標とする丘への陣取りに成功した。(p18上)→今朝方に丘の上に陣取ることに成功した。

【新書→雑誌】・矢は丘の上方より地に順次突き立ちながら向かいくる。(p19下)→矢は前方より、地に順次突き立ちながらこちらに向かいくる。

【新書→雑誌】・長柄槍(ながえやり)(p20下)→長柄槍(ながえのやり

【新書→雑誌】・祖国に居場所をなくし、(p22下)→故国に居場所をなくし、


コメントなどありましたらお気軽にお願いします。
#2へ続きます。

ご覧いただきありがとうございました。

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