詠坂雄二『ナウ・ローディング』内の短編「すれちがう」検証第4回目です。
今回は詠坂が、ケンタとレンに大人らしいことをしている場面からになります。
この場面は雑誌のみのものが多くあります。
ネタバレもありますので作品読了後にご確認ください。
・【雑誌のみ】…文庫では削除。文庫のどこに書かれていたかも記載しています。
・【文庫のみ】…文庫書き下ろしです。
・【文庫→雑誌】…雑誌ではこうだった。
というように書いていき、必要なところは解説も加えます。
「すれちがう」#4
【雑誌のみ】・これももしかしたらもったいぶりなのか。ともかくぼくは、そんな仕事があるなんて聞いたことがなかった。(文庫p241の6と7行目の間に入る)
【文庫→雑誌】・よみさかは剥がしたラベルをポケットにしまい、キャップを外してひとくち飲むと、残りを地面に捨ててから、(p241)→キャップを外して一口だけ飲むと、残りを地面に捨てた。そして剥がしたラベルをポケットにしまい、
※飲んでラベルを剥がしたから、ラベルを剥がしたあと飲んだになってますね。
【文庫→雑誌】・ぼくとレンはペットボトルを見た。(p242)→ぼくはペットボトルのキャップをよく見た。
【雑誌のみ】・ぼくはペットボトルのキャップを取って水飲み場の蛇口を捻った。(文庫p242の11と12行目の間に入る)
【文庫のみ】・けっこう回す力も要るので、(p242)
【雑誌のみ】・口の縁ギリギリまで入ったところで、レンが零さないようにそっと手を動かしてキャップを締めた。(文庫P242の14と15行目の間に入る)
【雑誌のみ】・手は濡れたけど、これは名案だと思う。(文庫p243の15と16行目の間に入る)
【雑誌のみ】・蛇口から出る水の勢いが強すぎて表面を膨らませるのだ難しいと判ったので、今度はギリギリまでペットボトルに水を詰めてからペットボトル自体をそっと押して、水の表面を膨らませてからキャップを締めてみたりした。けれどやっぱり空気は入ってしまう。(文庫p244の8と9行目の間に入る)
【文庫のみ】・一瞬、ひときわ冷たい風が吹いた。躰がぶるっと震えて、ぼくはふと思った。(p244)
【文庫のみ】・何をしてるんだこの人はと思う。(p244)
【雑誌のみ】・もっと度胸がありゃ犯罪者になったかもしれないけどな。(文庫p249の3行目“掲げるからな。”の後に入る)
【雑誌のみ】・でもと横でレンが言った。「そのう、ものの考え方とかは、ぼくらよりも広いですよね」「無駄に歳喰って嫌なこと知ってるだけな」「だったら」「役には立たないんだって。間違いなく、お前らのほうがタクミに近いさ」(文庫p251の10行目の後に入る)
コメントなどありましたらお気軽にお願いします。
#5へ続きます。
次回もお付き合いいただければ幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。
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