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【検証】『日入国常闇碑伝』常闇の正確な発生期間

詠坂雄二『日入国常闇碑伝』(講談社ノベルス) ー常闇の正確な発生期間ー 詠坂雄二『日入国常闇碑伝』の「常闇」の正確な発生期間が曖昧にしか書かれていないので、作品内から検討をつけました。 以後ネタバレがありますので作品読了後にご確認ください。 こちらのブログも...

2020年2月28日金曜日

『日入国常闇碑伝』「舶来鬼」#4

【ネタバレ】詠坂雄二『日入国常闇碑伝』「舶来鬼」検証第4回目です。


詠坂氏は初出時から書籍化、文庫化される際に手を加えています。

『日入国常闇碑伝』も例に漏れず、雑誌掲載時から書籍化(新書)する際の加筆修正があるので検証を行っていこうと思います。


『日入国常闇碑伝』の「舶来鬼」の検証第4回目です。
今回の場面は三十六と戦士の戦いの場面です。

ネタバレありますので作品読了後にご確認ください。





・【雑誌のみ】…文庫では削除。文庫のどこに書かれていたかも記載しています。
・【新書のみ】…書き下ろしです。
・【新書→雑誌】…雑誌ではこうだった。
・カッコ内は、新書でのページ数とその上段か下段かになります。
・必要なところに解説を加え、重要な部分は太線にしています。


「舶来鬼」#4

【新書→雑誌】・頭部には、羽根鶏冠が頂きに植えられ、眼より口元にかけてが開いた、古代の剣闘士にこそふさわしい冑を被っている。(p28下)→頭部には古代の剣闘士にこそふさわしい、羽根鶏冠が頭頂に植えられた、眼から鼻、口元にかけてが開いた冑を被っている。

【新書→雑誌】・右手に残した直剣を(p29下)→右手に遺す直剣を

【新書→雑誌】・巨体がゆっくりとくずおれる。(p29下)→巨体がくずおれる

【新書→雑誌】・半裸の戦士は何事もなかったかのように地に手を突き、膝を曲げて立ち上がった。(p29下)→半裸の戦士は何事もなかったかのように立ち上がった

【雑誌のみ】・どのような理屈か。(新書p30の1行目の前に入る)

【新書→雑誌】・今度は左より水平に襲いかかる刃を(P30上)→左より水平に襲いかかる刃を

【新書→雑誌】・下方から掬い上げる動きで彼は刃を走らせ、(p30上)→下方から掬い上げる動きで刃は走り

【新書→雑誌】・刃を引き抜くと血が噴き、霧を作った。巨体が仰向けに倒れ、地が微かに揺れる。(p30下)→刃を引き抜くと、ぶわりと宙に血が噴き霧を作った。音を立てて巨体が倒れ、地が微かに揺れる。

【新書→雑誌】・冑が形状を変え、顔面から首筋までを覆っていたからだった。(p30下)→冑が形状を変えており、顔面から首筋までを覆うものに変わっていたからだった

【新書のみ】・相手にこちらを逃す気はない。(p31下)

【新書→雑誌】・理由のもう半分は彼の中にあった。(p31下)→もう半分は、彼の中にその理由があった。



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#5へ続きます。
次回もお付き合いいただければ幸いです。

ご覧いただきありがとうございました。

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