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【検証】『日入国常闇碑伝』常闇の正確な発生期間

詠坂雄二『日入国常闇碑伝』(講談社ノベルス) ー常闇の正確な発生期間ー 詠坂雄二『日入国常闇碑伝』の「常闇」の正確な発生期間が曖昧にしか書かれていないので、作品内から検討をつけました。 以後ネタバレがありますので作品読了後にご確認ください。 こちらのブログも...

2020年2月26日水曜日

『日入国常闇碑伝』「舶来鬼」#2

【ネタバレ】詠坂雄二『日入国常闇碑伝』「舶来鬼」検証第2回


詠坂氏は初出時から書籍化、文庫化される際に手を加えています。

『日入国常闇碑伝』も例に漏れず、雑誌掲載時から書籍化(新書)する際の加筆修正があるので検証を行っていこうと思います。


今回は『日入国常闇碑伝』「舶来鬼」の検証第2回目です。作中の場面は、南(常闇)へ向かった神藤七宗を、闇佐と三十六が追いかける準備をしているところです。

常闇が発生した季節も推測できます。

ネタバレありますので作品読了後にご確認ください。




・【雑誌のみ】…文庫では削除。文庫のどこに書かれていたかも記載しています。
・【新書のみ】…書き下ろしです。
・【新書→雑誌】…雑誌ではこうだった。
・カッコ内は、新書でのページ数とその上段か下段かになります。
・必要なところに解説を加え、重要な部分は太線にしています。


「舶来鬼」#2
【新書→雑誌】・物資輸送に用いられるものとは形状が異なっている。(p23上)→物資輸送に用いられる姿とは微妙に異なっている

【新書→雑誌】・秋を決する戦を控え、(p23下)→時代を決する戦を控え、

※秋=とき、と読み仮名がふられているので、常闇が発生した季節は秋だと推測出来ます。以後も、白永三年の秋に常闇が発生したという前提で考えます。

【新書→雑誌】・ある者は手足を失い、(p24上)→集団を構成する者は手足を失い、

【新書→雑誌】・飛来は光の尾を伴っていた。火矢かと彼は察する。(p25上)→飛来は光の尾を伴っていたので、火矢かと彼は思った

【新書→雑誌】・とりもなおさずそれは、神藤七宗がどこへ向かったかにほかならない。(p26上)→とりもなおさずそれは神藤七宗の行方に他ならない

【新書→雑誌】・闇佐の貝語は論理が操れる程度に至っており、判りやすかった。(P26上)→闇佐の貝語は論理が操れる程度に至っており、非常に判りやすかった

【新書→雑誌】・築城を取りやめてまで発掘を命じたとか。(p26下)→築城を取りやめてまで発掘を進めたのだとか

【新書→雑誌】・古えの集落と窺えの跡などが相応の数見つかったそうで』(p26下)→かつては賑わった集落であったと見え小屋柱の跡などが相応の数見つかったそうで』


コメントなどありましたらお気軽にお願いします。
#3へ続きます。
次回もお付き合いいただければ幸いです。

ご覧いただきありがとうございました。

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