詠坂雄二『ナウ・ローディング』内の短編「ナウ・ローディング」第4回目です。
引き続き巡風亭での会話の場面になります。
ネタバレもありますので、作品読了後にご確認ください。
・【雑誌のみ】…文庫では削除。文庫のどこに書かれていたかも記載しています。
・【文庫のみ】…文庫書き下ろしです。
・【文庫→雑誌】…雑誌ではこうだった。
というように書いていき、必要なところは解説も加えます。
「ナウ・ローディング」#4
【文庫→雑誌】・佐藤が自首したことと近いレベルで、この人が佐藤を追ったことも俺には不思議だった。(p305)→佐藤が自首したことと同じレベルで、この人が佐藤を追ったことも俺には不思議だった。
【文庫→雑誌】・加えて彼女は失踪人捜索といったまともな探偵仕事をする人でもない。それなのに佐藤を追ったのだ。(p305)→それなのに追い、捕えたのだ。
【文庫→雑誌】・「あなたは、佐藤のことが嫌いだったんですね?」(p305)→「あなたは、佐藤のことが気に入らなかったから追ったんですね?」
【文庫→雑誌】・そうしてゆっくり咀嚼し、おいしそうに飲み込んでから言う。(p305-306)→そうしてゆっくり咀嚼し飲み込んでから言う。
【雑誌】・それはつまり被害者がいないということ。(文庫p306の2行目“事件が成立しない。”と“普通の人は”の間に入る)
【文庫→雑誌】・目に溜めたいた涙でもあふれたのか。(P306)→溜めていた涙が溢れたのかもしれない。
【文庫→雑誌】・名探偵は続けた。(p306)→彼女は続けた。
【雑誌のみ】・佐藤の気持ちが判った気がしたのだ。この人が今説明したような理由じゃない。(文庫p306の16行目“頷いたのではなかった。”と“彼女が言っているのだ。”の間に入る)
【文庫→雑誌】・彼女が言っているのだ。(p306)→名探偵が言っているのだ。
【文庫→雑誌】・彼女はほとんど『死』に近い。(p308)→それはほとんど『死』に近い。
#5へ続きます。
次回もお付き合いいただければ幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。
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