(ネタバレあり)詠坂雄二『ナウ・ローディング』の短編「ナウ・ローディング」第6回目です。
今回は、「ネピアが尽きたなら」が最終回だということが判ったところから最終までです。
ネタバレもありますので作品読了後にご確認ください。
・【雑誌のみ】…文庫では削除。文庫のどこに書かれていたかも記載しています。
・【文庫のみ】…文庫書き下ろしです。
・【文庫→雑誌】…雑誌ではこうだった。
というように書いていき、必要なところは解説も加えます。重要な部分は太線にしています。
「ナウ・ローディング」#6
【文庫→雑誌】・直接本人に文句を言ってやろうと思った。(p321)→直接柵馬さんに文句を言ってやろうと思った。
【文庫→雑誌】・さすがに堂々とエロ漫画誌を広げる気にはなれなかったのだ。(p321)→さすがに外で広げる気にはなれなかったのだ。
【文庫→雑誌】・エロ漫画誌で膨らんだ鞄を提げ、破り取ったページを手に帰途に就くことになった。(p321-322)→発売したてのエロ漫画誌と、そこから破り取ったページを手に帰途に就くことになった。
【雑誌のみ】・けれど柵馬さんのコラムは、もう少し高いところで比喩を用いていた。(文庫p322の13と14行目の間に入る)
【文庫→雑誌】・歳が同じというのでも足りない。きっと抱える想いに通じるものがあるせいだろう。(p322)→いやそれもあるのだろうけれど、それより同じ地点に立っていることが重たく思えた。歳が同じという以上に、気持ちが共通しているのだ。
【文庫→雑誌】・読み込みはプレイヤーが望んだためこの長さになっていると柵馬さんは書いている。(P323)→コラムで、読み込み時間はプレイヤーが望んだためにあると柵馬さんは書いている。
【文庫→雑誌】・それでも変化を望む気持ちがなければ、俺は佐藤誠の調査協力を引き受けなかった。(p323)→変化を望む気持ちがなければ、ほかにどんな理由があろうと、俺は佐藤の調査なんてしなかった。
【文庫→雑誌】・その存在が消えていれば叶わなかっただろう。(p324)→名探偵がいなくなっていれば叶わなかっただろう。
【文庫→雑誌】・それさえあれば何度でも試す気になれるだろう。(p325)→それさえあれば繰り返す気になれるだろう。
以上、『ナウ・ローディング』の検証になりました。
次回は「名探偵」のことについて少し書く予定です。
コメントなどありましたらお気軽にお願いします。
ご覧いただきありがとうございました。
0 件のコメント:
コメントを投稿