・詠坂雄二『ナウ・ローディング』内の短編「ナウ・ローディング」第1回目です。
大筋の話は、詠坂雄二が月島凪に佐藤誠のことを聞きに行く話です。この翌年作中で『昨日の殺戮儀』を上梓します。実際に出版してほしいですね。
雑誌では各短編に毎回中原青餅氏の挿絵が付いているのですが、今回の挿絵は、巡風亭内部と思われる挿絵です。店内奥壁際に置かれたテーブルと額縁に入った絵が二枚。その二枚はどちらも『遠海事件』の表紙絵です。奥側が四六判、手前側が文庫です。
ネタバレもありますので、作品読了後にご確認ください。
・【雑誌のみ】…文庫では削除。文庫のどこに書かれていたかも記載しています。
・【文庫のみ】…文庫書き下ろしです。
・【文庫→雑誌】…雑誌ではこうだった。
というように書いていき、必要なところは解説も加えます。
「ナウ・ローディング」#1
【文庫のみ】・それ以前にも磁気テープなどを用いた(略)そのあたりから始まっているのだろうと。(p273)
【文庫のみ】・あるいは、どこかで僕らは(略)少しばかりの停滞は何ほどでもないと。(p276)
【文庫→雑誌】・本連載が始まり今年で四年になる。(p276)→本連載が始まってこの夏でちょうど四年になる。
【文庫→雑誌】・若いころとはものの見方が変わっていることに、気づかされる体験でもあった。(p276-277)→若いころとはものの見方が変わっていることに毎回のように気付かされる体験でもあった。
※やっぱ毎回じゃないと思ったんですかね。
【文庫→雑誌】・そうなると僕自身、いい加減次へ進みたくなるものなのだ。(p277)→となると僕自身、次へ進みたくなるものなのだ。
【文庫→雑誌】・第46回(P277)→第48回
※これに関しては過去のブログ(2020年1月1日分『ネピアが尽きたなら』について)を参照ください。
【文庫のみ】・これから人と会わなければならないのだが、(p278)
【文庫→雑誌】・しかも大半は屍体が発見されてない完全犯罪だった。(p279)→しかも大半は屍体が発見されず、警察が認識していない完全犯罪だった。
【雑誌のみ】・数々の事件を片端から取り上げて説明するのは現実的ではなく、情報が少ないためその内容も興味深いものになりづらい。(文庫p280の2行目“語りようがない。”の後に入る)
【雑誌のみ】・死刑が確定した殺人犯だ。(文庫p280の14と15行目の間に入る)
#2へ続きます。
次回もお付き合いいただければ幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。
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