詠坂雄二『インサート・コイン(ズ)』内の短編「俺より強いヤツ」の検証第1回目です。
この作品で初めて柵馬朋康と詠坂雄二が出会います。
詠坂雄二と泥犬と面識があったためです。
二人が『電氣人閒の虞』で囀り林の地下壕へ行くのは、この翌年、2008年7月になります。
前回までと同様に
・【雑誌のみ】…文庫版では削除。文庫版のどこに書かれていたかも記載しています。
・【文庫のみ】…文庫版書き下ろしです。
・【文庫→雑誌】…文庫の文が雑誌ではこうだった。
というように書いていき、必要なところは解説も加えます。
ネタバレもありますので、作品読了後にご確認ください。
「俺より強いヤツ」#1
【文庫→雑誌】・自分の意志では無理な回転で宙を舞い、背中から畳に叩き付けられたのである。(p111)→自分の意志では無理な回転で宙を舞い、胸から畳に叩き付けられたのである。 ※かけられる技も変更されたのでしょうか…。
【文庫→雑誌】・「忘れてくれ。あんま思い出したくない仕事だから、あれ」(p112)→忘れてくれと俺は答えた。「思い出したくない仕事だから、あれ」 ※ぷよぷよ特集の記事のこと
【文庫→雑誌】・ゲーム誌であるプレスタ―(p112)→「俺はまだ読者でしたよ」 そして思い出す。俺がメインのフィールドにしている隔月発行のゲーム誌プレスタ―
【文庫→雑誌】・予告された発売日が近づくと、方々の書店をさまよい探したものである。(p113)→予告された発売日が近づくと、毎日のように方々の書店をさまよったものだった。
【文庫→雑誌】・当時の号を読み返すと、(p113)→今でもカオスなのだが、当時の号を読み返すと、
【文庫→雑誌】・ともかく素人然とした誌面だったのである。(p113)→ともかくそのころのプレスタは、同人誌然とした誌面だったのである。それも、とらのあなで売買されているようなものではなく、高校の文化祭で文芸部が作るような。行き当たりばったり、企画倒れ、嘘、大げさ、妄想、そんなものでできていた。今も嘘企画は普通に載るが、嘘であることを読者が理解していること前提で書かれる。まぁ、ソフィスティケイトされたわけだ。
【文庫→雑誌】・尊敬するライター、流川さんの記事は(p114)→当時すでにかなりのキャリアがあった先輩ライター、流川さんの記事は
【文庫→雑誌】・空は十月の晴天で気持ちがいい。何かの皮肉ではないかと疑いたくなるほどだ。(P118)→空は十月の晴天で気持ちがいい。
【文庫→雑誌】・ストⅡのヒットを受けて似たような格ゲーが山ほど出てきて、後々まで続く流れができあがるのをリアルタイムで見てきた。新しいジャンルの誕生に立ち会ったって自負があるよ」(p122)→ストⅡがヒットして、似たような格ゲーが山ほど出てきただろう。それから後々まで続く流れができたというか……世界がもう一個できたような実感があったのを覚えてるよ」
【文庫→雑誌】・決着が付けば片方はゲームオーバーになり、次の硬貨投入へ繋がるのだ。単位時間あたりに筐体が稼ぎ出す数字はインカムと呼ばれ、(p122)→数分で片方は必ずゲームオーバーになるのだ。筐体の稼ぎはインカムと呼ばれ、
【文庫→雑誌】・「そんな珍しい考え方じゃないだろ」(p123)→「そうは思わないか」
【文庫のみ】・必殺技を出すためのコマンドや、(中略)『上上下下左右左右BA』で有名なコナミコマンドであったりと。
#2へ続きます。
次回もお付き合いいただければ幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。
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ご覧いただきありがとうございました。
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