【ネタバレ】詠坂雄二『遠海事件 佐藤誠はなぜ首を切断したのか?』(光文社文庫)「第六章」検証第16回
今回は「第六章」16回目です。
メモ帳や名簿の類があったなら、誰がそれを処分したのかを阿比留は考えています。
佐藤誠が売春をしてた?という可能性も考えますがすぐに捨てます。
以下ネタバレもありますので作品読了後にご確認ください。
【四六判のみ】…文庫では削除。削除部分が文庫のどこにくるかも記載しています。
【文庫のみ】…文庫書き下ろしです。
【文庫→四六判】…四六判ではこうだった(カッコ内は文庫のベージ数です)。
というように書いていき、必要なところは解説も加えます。重要な部分は太線にしています。
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「第六章」#16
【文庫→四六判】上は名簿を手に入れられなかったのだろう。(p204)→上は結局名簿を手に入れられなかったのだろう。
【文庫→四六判】名簿自体は必ずあった。見つからなかったのは、(p204)→名簿は必ずあった。見付からなかったのは、
【文庫→四六判】そして自白を信じるのなら佐藤誠が付け加えられる。(p204)→更に、証言を信じるのなら佐藤誠が付け加えられる。
【文庫→四六判】顧客名簿が無造作に置かれていたわけはないだろうし、(p205)→顧客名簿が無造作にそこらへ置かれていたわけはないだろうし、
【文庫→四六判】屍体の躰を見て売春を知ったという線はない。(p205)→躰を見て売春を知ったという線はない。
【四六判のみ】そうじゃない。(文庫p205の11行目”阿比留は首を振った。”の直前に入る)
【文庫→四六判】仮にそうだったとしても、(p205)→その仮説を認めたとしても、
【文庫→四六判】そうした物語を呑むくらいなら、(p205)→そうした物語を飲むくらいなら、
【文庫→四六判】判るために必要な情報が足りない。(p206)→判る為に必要なフレームがない。……足りない。
【文庫→四六判】「阿比留さん」呼ばれて顔を上げると、データ検索を頼んでいた事務が入口から顔を覗かせていた。(p206)→「あ、阿比留さん」声へ顔を上げると、データ検索を頼んでいた事務が入口扉から顔を覗かせていた。
【文庫→四六判】喫煙室へ入ってこようともしない。(p206)→ヤニ臭い喫煙室へ入ってこようともしない。
【文庫→四六判】通路へ出て見つかったかと訊くと、(p206)→通路へ出て見付かったかと尋ねると、
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ご覧いただきありがとうございました。
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