詠坂雄二『5A73』(光文社)に登場する早川と山本について考えてみました。
以下ネタバレがありますので作品読了後にご確認ください。
結論
早川と山本は、匿技士という仮説を立てました。
突飛ですねー。一応根拠みたいなのはあります。
【基本データ】
早川:警視庁刑事部の別室に所属している、警部補、男性、30代か、眼鏡をかけている、いくらか上背がある、躰の線がほそい、目立たないスーツ姿、
山本:警視庁刑事部の別室に所属している、警部、女性、30代か、短髪、小柄、躰の線が細い、目立たないスーツ姿
○刑事部別室ってなんやねんですが、本書p16から引用すると
実態が曖昧で犯罪性の立証が難しい案件、警察が扱うには観念的すぎる案件、そんなものが別室の担当とされる。都内で発生した奇妙な問題に警察比例の原則に沿う形で用意された人員
ということになります。
実態が曖昧、犯罪性の立証が難しい、ってところに注目しました。
立場は目的は違いますが、韮澤秀斗と同じようなことをしてるんじゃないのか?と感じました。
ってことは匿技士??
と思いつきました。我ながら単純思考すね。
前作『君待秋ラは透きとおる』では、匿技士は5人確認できていて、うち3人は誰なのか判っているけど、残りの2人が京都支部にいることしか書かれていなかったからです。この2人が早川と山本かなと。
先に書いた根拠というのが、p141最終行の山本のセリフで
もっぺんシンプルに考えましょう
というセリフです。
もっぺん……?!、今もっぺんって使ったよな?!関西弁ちゃうん?とアンテナが立ちました。
「もっぺん」をいろんなサイトで調べてみても大阪弁って書いてるのが多く、奈良で使われてると書かれているものや、関西圏外でも遠江地方(ざっくり静岡西部あたり)でも使われてたりと書かれてて、関西弁なら、二人は関西出身?「日本特別技能振興会」の支部が京都支部と本社以外にどこにあるのかわかりませんが、匿技士の数(5人)しかいないとなると多くはないと思います。関西出身やから二人が若い頃に京都支部で登録、その後上京ってことも考えられますし。
警視庁所属の二人が、韮澤秀斗のことを発見して、彼も匿技士じゃないのかと日本特別技能振興会へ情報を提供したという筋です。
『君待秋ラは透きとおる』の「第八章 勧誘」で警視庁からの情報と書かれています。日本特別技能振興会と繋がりがるなら、早川と山本も匿技士ではないのかというのも考えました。
以上のことから
早川と山本は匿技士、という仮説を立てました。
ご覧頂きありがとうございました。
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