詠坂雄二『君待秋ラは透きとおる』
・『君待秋ラは透きとおる』を再読していて、ふと御来屋新市の年齢が気になりました。あと何年能力を使えるのかというように。
以下ネタバレあります。
“五十代後半に見える”など、御来屋に関することを当てはめていくと…
(0歳)1910年(明治43年)、生まれる
(25歳)1935年(昭和10年)、勅許職に就く
(41歳)1951年(昭和26年)、振興会設立及び汐見ときの匿技封印
となります。
・振興会設立の条件として、進駐軍は汐見ときの匿技を使わせないように要求し、振興会は分裂した汐見ときを、御来屋の匿技空間で過ごさせるよう提案したので、御来屋の匿技も、1951年から使用し続けていることになります。
・作中の2017年は、1951年の66年後です。
御来屋の匿技空間で1年間過ごすことは、30年に値します。
ということは、2年間匿技空間で過ごすと、外では60年に相当します。
・つまり、御来屋新市と拘束された汐見ときは、2017年時点で1951年から2歳少々しか年を取っていないことになります。
御来屋新市が43〜44歳、汐見ときは1951年で24歳位なので26〜27歳になります。
・御来屋の実年齢が44歳だと、上記の“五十代後半に見える”は当てはまらなくなります…。
・以下、考えられる仮説を3点立てました。
【仮説】
①五十代後半に見えるだけで、実際は四十代半ば
②能力を使った時期がもう少し遅い?
③御来屋新市は1910年生まれではなかった(勅許職に就いた時点で、年齢を14、5年サバを読んでいた)
【検証】それぞれ検証していきます。
・まず②、御来屋が本当に五十代後半なら、1951年より14、5年後に能力で拘束しないといけなくなります。そうなると汐見ときの年齢が40に手が届くところになってしまいます…。
・③記録には、二十歳過ぎと思しき青年、と残っています。もし15年ほど若作りしているなら、勅許職に就いた当時で、40歳ほどになり、いくら若く見られても、40歳と25歳は見間違えないだろう、と。
・なので消去法でいくと①で、御来屋新市は老け顔、ということに…。40歳半ばで髪と口髭の大半が白い、というのもどうかと思いますが…。これぞ!という仮説があればコメントお願いします。
ご覧いただきありがとうございました。
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