(ネタバレあり)詠坂雄二『インサート・コイン(ズ)』の備忘録的なものです。
【各作品内の年月】
「穴へはキノコをおいかけて」:2005年6月半ば
「残響ばよえ~ん」:2006年11月中旬
「俺より強いやつ」:2007年10月
「インサート・コイン(ズ)」:2008年7月※
「そしてまわりこまれなかった」:2009年1月
※『電氣人閒の虞』より、柵馬朋康と詠坂雄二が、電氣人間を調べるために遠海市へ取材に行ったのが7月10日前後で、その時プレスタ休刊を知らされた。それの翌週なので7月と推測。
【年代特定】
・プレスタ創刊年を1994年~1995年3月の間とした理由:①「インサート・コイン(ズ)」作中で柵馬朋康が「中学の時の創刊」「なんだかんだで十三、四年」と言っている。②「インサートコイン(ズ)」作中は2008年7月、柵馬朋康は1979年生まれで、中学校卒業が1995年の3月だから。
・柵馬が流川映の名前を最初に意識したのを1990年11月21日以降としたのは、“スーファミがまだ出たてで”という文から。(スーパーファミコンの発売日は1990年11月21日)
【ソフトカバーから文庫版への変更点】
(ソフトカバー)→(文庫版)
・総合→バーリトゥード
・原始的な戦い方→根源的な戦い方
・流川映の部屋:101~104号室→101~105号室
・流川映の部屋のパソコンのファイル:迷わず開いた→ダブルクリックで開いた
・柵馬が詠坂のことを:「ミステリ作家」→「小説家」
・流川映の年齢:四十代も恐らく半ば→不惑すぎ
【ソフトカバーのみ(文庫版では削除)】
・プレスタの誌面の説明:1997年当時のプレスタは、高校の文化祭で文芸部が作るような、同人誌然とした誌面で、行き当たりばったり、企画倒れ、嘘、大げさ、妄想で出来ていた。今のプレスタにも嘘企画は載るが、嘘であることを読者が理解していることを前提にしている。
・プレスタは「マニア向け」という表記。
・マクドナルドで、詠坂雄二がコーラを片手にフィレオフィッシュを食べ始めている。
・“うまげー”というゲーム雑誌の存在。2009年1月5日現在、休刊(廃刊?)。
・“うまげー”に柵馬朋康が記事を書いていたこと。
【文庫版のみ】
・詠坂雄二と猫本等のドラクエ9の会話で、「例によって延期するかもしれないけどな」が追加される。
・“再びゲームを作りたいとの想いが芽生える可能性さえあるのだ。”の一文追加。
【データ】
『インサート・コイン(ズ)』
・ソフトカバー(光文社刊)
2012年2月20日初版発行
・文庫(光文社刊)
2016年10月20日初版発行
0 件のコメント:
コメントを投稿