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【検証】『日入国常闇碑伝』常闇の正確な発生期間

詠坂雄二『日入国常闇碑伝』(講談社ノベルス) ー常闇の正確な発生期間ー 詠坂雄二『日入国常闇碑伝』の「常闇」の正確な発生期間が曖昧にしか書かれていないので、作品内から検討をつけました。 以後ネタバレがありますので作品読了後にご確認ください。 こちらのブログも...

2018年9月25日火曜日

『亡霊ふたり』備忘録その3 ~諸々の日付け考察~

(ネタバレあり)詠坂雄二『亡霊ふたり』内の出来事の日付の検証です。




【終章の日付】
 ・「12月のその日」は、2011年12月19日月曜日。→金正日が「一昨日のうちに死亡していた」という記述から。金正日の死亡日は2011年12月17日土曜日。


【ローコが吏塚高校へ侵入した日、高橋に助け出された日】
・2011年11月14日月曜日に侵入し、11月16日水曜日に助け出される。(おそらく確定)

 下記の理由②を軸として、総合的に導き出した。(清水からの一回目の告白が10月17日以外の月曜日だったら、ほかの出来事の日付も合わなくなってくる)





⚫理由⚫
 ①終章の12月19日時点で「1ヶ月以上学校を休んで」という記述から、11月19日以前に吏塚高校へ侵入し、捕まったであろうと考えられる。
 ②10月17日(月)に清水から一回目の告白があった。(推測だがほぼ確定。下記参照)
 ③高橋が告白された翌18日(火)に、ローコが男子先輩に殴られる。
 ④その翌日の19日(水)、ローコが裁縫部部長のところへ踊り場の告白の噂の推理をしにいく。これ以降、高橋とローコは2週間以上会っていない。
 ⑤④から2週間以上ぶりに、ローコがスターターピストルを使用しているところを高橋が見つけ、話をする。10月19日(水)から二週間以上ぶりなので、11月2日(水)~4日(金)あたりになる。
 ⑥⑤の会話の際、新人戦は「この週の日曜と、次の週の土曜日曜」にあることが書かれている。「この週の日曜」が11月6日だと、「次の週の土曜日曜」は、12日と13日になる。
 ⑦「昨日、試合会場で聞いた噂だと前置きして、林はそう語った」という記述から、高橋の新人戦の参加は、11月6日ではなく、11月13日になる。
 ⑧新人戦翌日の月曜日に、ローコが失踪→新人戦翌日は11月14日(月)。
 ⑨⑧の二日後の水曜の夜に、高橋がローコを救い出した。→11月16日(水)。

 以上①~⑨の理由から、ローコは2011年11月14日月曜日に吏塚高校へ侵入し、16日水曜日に高橋に助け出されてた。


【高橋和也が清水に告白された日】
・1回目:(10月の)月曜日の昼休みに告白された。→10月17日か。

〇10月17日→消去法と、終章の日付などから逆算し、一番辻褄があったから。
☓10月3日→「国体はすでに終了し」という記述から。2011年の国体は10月6日~10日まで。
☓10月10日→10日は月曜日だが、この日は体育の日で祝日のため学校は休み。
☓10月24日→終章の日付、ローコが校舎屋上で竹を燃やしていた日、ローコを助け出した日などを総合的に考慮し逆算すると、日にちの辻褄が合わないため。
☓10月31日→24日と同じ理由。

・2回目:新人戦の三日後の水曜日の放課後。→11月16日。


・3回目:12月上旬。


※その他、全体的な時系列は、下記サイトを参照ください。
【詠坂雄二作品間リンク】
http://yomisaka.bakufu.org/




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